得度を受けて早や28年が過ぎ、
今一度、唱法と作法を見直してみようと、
夏場に講習会に参加し、
資格を得た上で迎えたのが、
今回、本願寺の「内陣出勤」です。
冬の京都。
早朝5時30分。
まだ真っ暗です。
ですが、両御堂の裏ではすでに大勢の人が、
慌ただしく準備を行っていました。
そして、
定刻午前6時。
行事鐘の合図。
入堂。
打ち合わせどおりに事が進められるため、
必要のない会話は全く行われず、沈黙のまま合図だけで次第が進行します。
想像してたより、皆さんの動きが素早いのに驚きました。
着座後の感覚として、
ガチガチに緊張せず、落ち着いてはいましたが、
隙がどこにもない緊張感と視線に支配されてか、
首を少し横に向けて外陣の様子を見る余裕も
ありませんでした。
ひたすら前だけを見て称えていました。
集中力が高まり声量豊かな勤行の輪の中に身を置くと、
何とも言い難い高揚感に包まれました。
以上、貴重な経験をした報告でした。